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「リーダーの仮面」著: 安藤 広大 の感想・レビュー

読んだきかっけ

「いちプレイヤー」から「マネージャー」に頭を切り替える思考法、というキャッチコピーに惹かれて買いました。

私自身、管理職になって数年たちましたが、逆に数年しかたってないのでマネージメントについては、未だにぜんぜんわからんという感覚が強いです。

ベンチャー企業だったこともあり、身近にロールモデルもおらず、基本的に思考錯誤で失敗を繰り返しながらやってきました。

にもかかわらず、組織の人数は増え、今度はマネージャーを育てないといけないというのだからどうしたもんか思っていたところに、代わりにマネージャーのやり方を教えてくれそうな本があるじゃんと思って読んでみることにしました。

感想・レビュー

識学の社長がリーダーの日々の運用について書いた本で、いわゆる宣伝本なのですがとても参考になりました。

今までだれも具体的に教えてくれなかったマネージャーの考え方がシンプルに体系的に知れてよかったです。ちょっと極端な部分もあり、どの会社でもすべても実践できるものではないと思いますが、非常に実務的な本だと思いました。

ただ、デザイナーやエンジニアなどのクリエイティブ系の職種だとちょっと合わない部分もあるかもです。

もっと早く読みたかったですが、今までの悩みがあったからこそ腹落ちしたような部分もあり、本に出会うタイミングというのは本当に難しいものです。

読書メモ

はじめに
面倒を細かくみるタイプ
ついてこいタイプ
どちらもリーダーとしてはよくない

マネージメントは歳をとると多くの人に必要
自分にマネージメントが必要ないというのはない
なぜならば能力は落ちていくのでずっとプレイヤーでいることはむずかしい

五つのポイント
ルール、位置、利益、結果、成長

リーダーの言動が大事
それは複利的にあとから聞いてくる
リーダーの仮面を被り、自分の人格を守ることリーダーになれる

序章
感情は脇に置く
感情を出していいのは結果が出た後だけ
モチベーションという言葉が出たらおわりだと思うこと

リーダーは軸をぶらさない
そのために仮面をかぶる

頭を切り替えるための5つの質問
・いい人になろうとしていないか?部下と距離をとること
・「待つ」ことを我慢できるか?継続していくことが大事、暑気払いのようなイベントが頻発してないか
・部下と競争していないか?過去のやり方を押し付けない
・マネージメントを優先しているか?極端な話、個人の営業成績よりチームの結果
・辞めないかどうかを気にしすぎていないか?会社が成長していて、自分が成長している実感があれば人は辞めない

1.ルール
ルールはないよりあったほうがよい
あいまいな空気の読み合いがなくなり、帰属意識がうまれる
姿勢のルールと行動のルール
主語を明確に、曖昧なルールはつくらない
全員が守れる範囲にする
リーダーが決めたことだと言い切る

2.位置
ピラミッド組織でよい
権限のルール化と移譲をすればピラミッドは良い組織
自分が決めていないと責任の所在があいまいになるのて責任範囲においては自分で決めてもらう

部下とは距離をとる
指示する時はお願いではなく、言い切る

ほうれんそうは機械的にやる
あいまいな部分をなくす
ホウレンソウについては褒めたり叱ったりしない
未達の場合は次のアクションをきく

1on1は実は悪手
部下によりそうことが役割なのではなく
会社の成果と部下の成長がリーダーの役目
悩みを聞くことではない

ただし、相談について注意
部下の権限をこえる
部下の権限の範囲かわからないとき
これらの場合はしっかり相談にのる
与えられた予算を超えて何かを実行するときなど

リーダーは孤独
孤独を引き受けろ
変に距離をつめると気を使って目的遂行に集中できてない

3. 利益
利益を与えることが大事
人は利害関係でうごく
「楽に働ければは信じない」
好きだからついてくるのではなく利益があるからついてくる
会社の利益が個人の利益になる

利益相反を起こさないようにする
個人が追求するのはつねに組織の利益という軸をもつ

つねに今は自分は何に恐怖を感じているのか考える
部下から嫌われることではなく、成果があがらないことに恐怖を感じないといけない

事実だけをひろい、言い訳の余地を残さない

4 結果
自己評価でなく、他者評価
2人上司は避ける 上司同士が合わないと困るし、指揮系統が曖昧になる

お客や社会の利益は二の次にする、とにかく組織の利益を追求する
組織の利益を損なうことは絶対に評価しない

プロセスを評価しない
プロセスをほめるのは明確な結果がない場合
明確な結果を求めるビジネスには合わない
代表的なのは残業アピール

良い返事に騙されない
確実に事実で確認する

あたりまえの基準を設定して大きく超えない意外はほめない
褒められて伸びるタイプをつくらない
これは貨幣社会の弊害で、みんなでマンモスをかりにくのか!すごいな!と言っているに等しい

目標は期限と期間をハッキリと決める
期限くるまで確認しない、やり方にも緊急時や目に余る時を除き口を出さない
やり方もまかせる、やり方に口をだすとやり方を真似してればよいんだなとなる
ただし新人は除く

結果の元に次の目標を設定する
未達の場合は客観的にそれを指摘してネクストアクションをきく
未達のときは1つの手前のプロセスに手を加える
例
1ヶ月5成約目標で3件で未達、このとき20訪問していた
次の目標を40訪問5成約という目標にする
ただこれでまた1ヶ月やって結果を聞く
これでも達成できない場合はスパンを短くする
2週間20訪問3成約というように
ただし、訪問数の達成はあまり評価してはいかない

エンジニアやデザイナーなどはリーダーがOKを出すという目標はOKだができるかぎり目標を具体的にする

3層会議(部長、課長、部下が出席する会議はやめる)
なぜなら部長が決めてしまい課長が育たないから

部長は部下の結果を管理し、部長の仕事に専念する

自己評価はプロセスそのものの評価なので当然高くなる
プロセスを見ずに結果のみを評価する

360度評価はしない
評価は目標を達成できたかだけで図られるべき
その他の評価は無意味な感想でしかない
360度評価は自分の管理職としての能力に自身がなく、中間管理職を信頼してない証拠

5. 成長
これまでのルール造りと評価をしっかりやることで、結果との差を埋めるために部下は成長する
できないやつがいても淡々と同じことを繰り返す
その結果やめても止めない

リーダーが先頭を走らない
先頭の鳥が部下のトッププレイヤー
リーダーは上から俯瞰してみなくてはいけない

スキルの差はあっという間にうまる
正しい目標管理をしていけば必ずみんなできるようになる
初期値には差が出るが長いスパンでみればうまる

人は経験からしか成長しない
知識をつけて成長した気になってはならない

目標設定時の説明
「なぜそれをやらないといけないのか」
「私はそれをできるのか」
と言われるときがくる
目標に対して部下が恐怖を抱いているとき
「まずは一度やってみてください」
「あなたがやって失敗しても、それは私の責任なので、ですから思い切ってやってみてください」
NG「私が指示しましたが部下もそれに同意しましたなので、二人の責任です」というのはNG

役職が上になればなるほど長期的な視点が必要
逃げ切りを考えてはいけない
自分が与えられた位置でどういう成果を出すかを考える

経営者のストレスをしっかり社員にも渡す