大企業が新規事業に投資できず、新興企業にまくられるというかの有名なイノベーションのジレンマ。この本はイノベーションのジレンマに対してどのように組織的に対抗していくべきかが書かれた本です。
深化（既存事業の深掘り）と探索（新規事業への投資）をバランスよくやりなさいよというのが大筋の主張なわけですが、これに対して同意しない経営者はいないと思います。
では、なんでそれができないのかというと、既存組織の組織アライメント（組織能力、形態、文化）が既存事業に最適化されていて、そこから逃れるのはほぼ不可能だからです。
その対策としては上級リーダーが強い探索への意思を持ち、探索ユニットが既存ユニットのリソースをうまく活かしつつ邪魔されないように保護してあげることが大事だということです。
本文中繰り返し、すべてはリーダー（経営陣）にかかっていると繰り返し言われるので非常にプレッシャーを感じた一冊でした。
事例多めでやや冗長で、イタンジ社だとまだまだこんなことを考えるフェーズにないですが心に留めて置こうと思います。
